あおくてまあるい、わたしの星
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時間ないけどなにか描きたいそんなとき。
「なあ」
「ん?」
真っ黒でつやつやした髪の毛を長く垂れ流している少女は、人気のない浜辺に突っ立っている。時折ふく風にその髪をゆらして。
「どうして、成仏できなかったんだ? おまえ」
足元の輪郭がぼやけている少女。軽く笑って、
「かみさまが与えたわたしへの、罰」
いつの日からか、浜辺で少女の姿をみるようになった。最初はその美しいかんばせに惹かれ、遠くからそっとながめているだけだったのだが、日を重ねるうちにそのふっくらとした唇から出す声はどんなものだろうと気になり始め、一大決心の末、話しかけたのは一週間ほど前のはなし。
しゃべってみれば少女はとてもはかなく、かなしい存在だと気づいた。少女の願いは知っている。それがどんなに願ってもかなわないことも。いつもかなしい顔をする。ほんとうは、美しいかんばせではなく、その表情にずっと魅せられていたのだと、いまごろきづいた。
その存在はぐらぐらしている。不安定で、海の上の船のように、ゆらゆらぐらぐら。
ぼくはいつも、そのはかない姿を見るために浜辺をおとずれる。
「ん?」
真っ黒でつやつやした髪の毛を長く垂れ流している少女は、人気のない浜辺に突っ立っている。時折ふく風にその髪をゆらして。
「どうして、成仏できなかったんだ? おまえ」
足元の輪郭がぼやけている少女。軽く笑って、
「かみさまが与えたわたしへの、罰」
いつの日からか、浜辺で少女の姿をみるようになった。最初はその美しいかんばせに惹かれ、遠くからそっとながめているだけだったのだが、日を重ねるうちにそのふっくらとした唇から出す声はどんなものだろうと気になり始め、一大決心の末、話しかけたのは一週間ほど前のはなし。
しゃべってみれば少女はとてもはかなく、かなしい存在だと気づいた。少女の願いは知っている。それがどんなに願ってもかなわないことも。いつもかなしい顔をする。ほんとうは、美しいかんばせではなく、その表情にずっと魅せられていたのだと、いまごろきづいた。
その存在はぐらぐらしている。不安定で、海の上の船のように、ゆらゆらぐらぐら。
ぼくはいつも、そのはかない姿を見るために浜辺をおとずれる。
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